わたしたちは、旧店舗でお客さまと直接向き合ってきた経験から、「美味しさ」だけでなく「安心」こそが、わたしたちの最も大切な商品のベースにあるべきだと考えています。
この想いは、通販へ事業を移行する際も変わりません。
直接お渡しできない通販だからこそ、「見えない部分の安心」をどうやってお客さまに感じていただくか?
これが、etocatoの新しいスタートにおける最初の課題でした。
この課題に、正面から向き合うため、わたしたちは品質管理体制を見直す為挑戦会議vol.01を行い、そして強化を決定しました。
この記事は、わたしたちetocatoがお客さまにお届けする「安心」の土台となる設計図です。
安全性と美味しさを両立するため、わたしたちが一段引き上げた具体的な品質管理をお話します。
ぜひ最後までお読みください。

なぜetocatoは「安心基準の再定義」を決断したのか
わたしたちが通販事業へ移行するにあたり、最も重要なのは基準のレベルアップでした。
旧店舗ではお客さまに出来立てをご提供していましたが、通販ではそれが叶いません。
この「直接お渡しできない」という環境は、わたしたちの運用と管理の意識を高める必要がありました。
物理的な工房の準備はもちろんですが、安心をお届けするためには、目に見えない「運用体制」を通販基準へ、一段引き上げる必要があると判断したのです。
etocatoの品質管理は、この安心基準の再定義が土台になっています。
そして、その土台となっているのが、食品の安全性を守るための国際的な衛生管理の手法である「HACCP(ハサップ)の考え方」です。
わたしたちはこのHACCPの考え方をベースに、製造直後からお客さまのお手元まで、安心が続くための具体的なチェック体制とルールを確立しました。
このHACCPの考え方に基づく体制強化に加え、etocatoではさらに安全性と美味しさの両立を目指すため、次章でご紹介するブラストチラーや高性能フィルターの導入といった、品質強化策を講じています。
この決断こそが、すべての品質強化のスタート地点となりました。
【管理体制の柱】etocatoが取り組む3つの具体的な品質強化
今回etocatoが具体的に「美味しさと安全性」を両立するために決定したのが、以下の3つの強化策です。
直接お渡しできないという課題をクリアするために、わたしたちは温度管理・衛生管理・環境管理を管理体制の柱としました。
これらの取り組みこそが、ご自宅の食卓に「出来立てに近い品質」と「安心」をお届けするための、わたしたちの答えです。
瞬間冷却の技術。ブラストチラー導入で実現した二重の目的

通販で「出来立ての美味しさ」と「安心」をお届けする上で、最も重要となるのが「温度管理」です。
通販移行に伴いetocatoでは、ブラストチラー&ショックフリーザーという急速冷却・急速冷凍機を導入しました。
加熱直後の食品を衛生的な温度帯まで急速に冷却し、品質を保ったまま凍結する。
ブラストチラー&ショックフリーザー導入には、以下の二重の目的があります。
- 1.衛生面(安心の確保)
-
食品の細菌は、一般的に20〜50°Cの「危険温度帯」で繁殖しやすく、特に30〜40°Cが最も活発になるとされています。
ブラストチラー&ショックフリーザーは、この危険温度帯を-40°Cの冷風の中、短時間で通過させることで、細菌の増殖を抑え込み、食品の安全性を確保します。
- 2. 品質面(美味しさの保持)
-
食品の冷凍方法には、主に緩慢冷凍(かんまんれいとう)と急速冷凍(きゅうそくれいとう)の2種類があり、凍らせるスピードに大きな違いがあります。
-1〜5°Cの間を最大氷結晶生成温度帯といい、これは食品の細胞にある水分が細胞を壊してしまう大きな氷の結晶になりやすい温度帯です。
大きな氷の結晶は、解凍した際にうま味成分や栄養素を含んだ水分(ドリップ)が流出する原因となり、風味や食感を大きく損ないます。要するに、大きな氷結晶は細胞という「おいしさの袋」を破ってしまうため、解凍後に水っぽく、風味のない状態になってしまうのです。
食品の美味しさを保つためには、この最大氷結晶生成温度帯をいかに早く通過させるかがポイントになります。
通常の冷凍庫での凍結は、緩慢冷凍と言い、最大氷結晶生成温度帯を30分以上掛けてゆっくりと通過する冷凍方法です。
それに対し、今回導入するブラストチラー&ショックフリーザーで行うのは急速凍結です。
最大氷結晶生成温度帯を30分以内で素早く通過させることで、水分を微細な氷の結晶として固定します。これにより、出来立ての風味と食感をそのまま閉じ込めることができ、ご自宅で解凍した際に、より高い品質でお料理をお楽しみいただけます。
HACCPの考え方に基づく、衛生チェック体制

食品の安心・安全を確かなものにするためには、管理と運用が欠かせません。
わたしたちetocatoは、旧店舗時代から導入しているHACCPの考え方をベースに、日々の衛生管理体制を一層強化しています。
- 1. 見える化の徹底:管理表の深化
-
旧店舗時代から行っていた衛生管理チェックを、通販という新しい環境に合わせてブラッシュアップ。
具体的には、製造から梱包、発送に至るまでの各工程で、より詳細で厳格なチェック項目を管理表に組み込み、「見える化」を徹底します。
- 2. 異物混入を防ぐ、高性能ユニフォームの新規導入
-
管理の意識だけでなく、物理的な対策も強化します。
従来のユニフォームから、高性能で異物混入防止に特化したユニフォームを新規導入。
髪の毛や繊維の落下を防ぐ細かな織り目や、埃がたまりにくい構造を採用することで、作業者由来の異物混入のリスクを最小限に抑えます。
etocatoの決意は、こうした細部にまで及んでいます。
安全性を高める、空気の質へのこだわり

食品の品質管理というと、温度や衛生が注目されがちですが、etocatoでは「工房の空気環境」も、安心を維持するための極めて重要な要素だと考えています。
- 1.空気にまでこだわる理由
-
空気中には、目に見えないホコリや浮遊物、微生物などが含まれています。
これらの物質は、製造中の食品に付着することで、衛生上のリスクにつながる可能性があります。特に通販で商品をお届けする場合、製造環境のクリーンさは、お客さまの安心に直結する重要な要素です。
わたしたちは旧店舗時代から、空気の質や製造環境のクリーンさにこだわり続けてきました。
特に、MERV13相当の高性能フィルターは、旧店舗から引き続きその効果を実感しており、今回の通販移行に伴う工房の設備にも、迷わず採用を継続しています。
- 2. MERV13相当の高性能フィルターが支える安心
-
MERV13相当のフィルターは、病院やクリーンルームなどで使用される高い清浄度に相当します。
MERVとは空気清浄度の指標であり、このフィルターが、PM2.5やバクテリアを含む微細な粒子を効果的に捕集。これにより、外部からの汚染リスクを最小限に抑え、製造環境のクリーンさを維持します。
長年の経験と確かな効果に基づいたこの環境管理こそが、etocatoが自信を持ってお届けする「安心」の土台です。
お客様への最終的な約束:安心と美味しさをお届けします
今回の挑戦会議 vol.01では、通販事業への移行に伴いetocatoが一段引き上げた品質管理体制についてお話ししました。
ブラストチラー&ショックフリーザーによる温度管理の徹底。
HACCPの考え方に基づく衛生チェック体制。
そして、長年の経験に基づいた空気の質へのこだわり。
これらの取り組みは、単に「ルールを守る」ためだけのものではありません。
わたしたちetocatoがお客さまにお届けしたいのは、「美味しさ」と「商品を受け取った時のワクワク」、そしてその裏側にある「安心」の全てです。
直接お渡しできないからこそ、わたしたちは「安心の設計図」を公開し、お客さまとの信頼関係を築いていきたいと考えています。
今回お話しした管理体制が、etocatoの商品をお選びいただく際の「確かな理由」となれば、これ以上の喜びはありません。
これからもetocatoは、正直で誠実な商品づくりを続けてまいります。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
このブログ記事が、わたしたちとお客さまを繋ぐ「安心の設計図」となれば幸いです。
最新情報は、公式Instagramで発信しています。
˗ˏˋ ぜひフォローして、新しいetocatoのスタートを応援をお願いいたします ˎˊ˗

