etocatoのレトルトカレー Kofukuチキンカレーが発売になって、3週間が経ちました。
召し上がっていただいたお客さまから嬉しい反響をいただいております。
こだわりを捨てずに作って良かったと感じています。
レトルトカレー。
お手軽に、ちょっと手抜きごはん。
そんなイメージが多いのではないかと思います。
わたしたちはそんなイメージがありました。
おいしい薫りのある時間と銘打ち、薫りを大切にしてきたわたしたちが、なぜレトルトカレーを作ったのか?
どんな過程を経てKofukuチキンカレーが完成したのか?
今回はそんなお話をしたいと思います。
「美味しい」の届け方
2020年4月、緊急事態宣言を受けて世の中は大きく変わりました。
人との距離を保つこと、マスクをしての生活など、日常生活への大きな影響がありました。
飲食店への影響も大きく、テイクアウトやデリバリーに対応するお店が日ごとに増えていく状況。
わたしたちもイートイン営業以外の方法を模索していました。
まずは以前からご希望をいただくこともあったテイクアウトについて検討しました。
しかし、ランチタイムメニューに限って考えても、看板メニューのetocatoカレー、日替わりパスタは
ご注文いただいてから一皿ずつ仕上げています。
出来立ての薫り、食感も含めて完成します。
わたしたちが思う美味しいetocatoの食事はテイクアウトでは提供出来ない。
そんな想いからテイクアウトを選択することは出来ませんでした。
当店の薫りを楽しんでいただける方法は他にないものか?
そこでわたしたちはレトルトカレーに着目しました。
レトルトであれば、ステイホームが推奨される今、ご自宅で出来立てを食べていただけるのでは?
その一方で、ここで先に書いたようなイメージがわきました。
- お手軽に、ちょっと手抜き
- レトルトカレー独特の薫り
- 手軽である一方で、お店のカレーとは別のもの
美味しい薫りやお店のようなカレーがレトルトでも実現可能なのか?
正直、とても悩みました。
店内でレトルト加工を施すことが出来ない以上、生産を外部にお願いすることは必須です。
店名を冠して販売する美味しいものが出来るのか?
そんな不安もありました。
とはいうものの、久しくレトルトカレーを食べていなかった為、レトルトカレーというアイデアが良いのか悪いのか、その判断が出来ませんでした。
レトルトカレーを知る
『近年技術の向上により、飛躍的に味がレベルアップしている』ということも知り、まずは様々な価格帯の商品を試してみることにしました。
味を確認した上で納得がいかなければレトルトはあきらめよう。
そう決めて、こだわりを謳った商品を買い漁りました。
試食をする中で、納得のいかない商品もありました。
どうか美味しくあってくれ!
そんな異様なメンタルで、鬼気迫る試食を繰り返す日々。
2020年4月のわたしたちは、とにかくレトルトカレーを食べていました。
そんな中で、わたしたちのレトルトカレーのイメージが覆される薫り、味わいの商品を口にする度に可能性を信じることが出来ました。
美味しいと感じた商品のパッケージに記された製造所や、製造所固有記号から割り出した製造所など、複数の製造所に
コンタクトを取りました。
わたしたちの希望に合う委託先探しの始まりです。
プロジェクト、始動
小さなお店なのでストックする場所も小さいわたしたちは、万単位の製造はお願い出来ません。
わたしたちの望む味わいにしてもらえるのかと同時に、小ロットで製造可能かということも委託先に確認が必要でした。
時間は掛かりましたが、わたしたちの想いにご協力いただける会社との出会いがありました。
当時、ワクチンも特効薬も目途がたっていない状況で、考えていたのは早期のコロナ収束は難しいということ。
目の前の状況にすぐに対応出来なくとも、信頼できる委託先の力を借りて、わたしたちの納得の出来る商品を作り上げていくことを決心しました。
家で手軽に食べられる、etocatoらしい、薫りにこだわったレトルトカレーを作る!
この想いを胸に、ここからわたしたちのレトルトカレープロジェクトが動き出したのです。
前編はここまで。
この後の試作過程やパッケージ秘話など、中編に続きます。

本投稿はサイトリニューアルに伴い、2025年に再編集した記事です。